G7が開催されましたが、今回は欧米の経済が回復に向いつつある中で、日本だけが取り残されている感を塩ジイと速水総裁がなんとか払拭しようとしているようでした。声明文はまだですが、二人の努力も空しく日本に対して他のG7諸国に早くキャッチアップするよう求めるくだりが、間接的にしろ入ることになるのでしょうか。直接的にそれを盛り込むほどもはや欧米は日本に対する期待を持っていない、あるいは重視していないようですから。グリーンスパンは先週、日本の景気回復の度合が世界経済に及ぼす影響はそれほど大きくない旨のことを言っていました。もはや見切られましたね。
政局を見ていると暴露合戦ばっかりやっていて全然建設的じゃない。国民は政治にワイドショーを求めているわけではないと思うのですけど。有事法制に関してはそれはそれで非常に重要な案件ですので、それに対する議論の盛り上がりは大きな進展であると思います。それにしても、今一番なんとかしなくてはならない内需の拡大に関する政策はもとより議論すら全然見えてこない。一体何を考えているのでしょうか。
税制に関しては長いことあーでもないこーでもないとチマチマとやっているようですが、何もカタチになってこない間に、シンガポールは個人・法人所得税減税と消費税増税、連結納税制の導入(日本みたいななんちゃって連結納税じゃないと思う)をとっとと決めてしまった。つくづく日本の改革のトロさを感じます。税制改正ですが、消費税減税とタバコ税増税をセットでやるとどうなるかちょっと興味があったので計算してみました。ホントは所得税についてもセットにすべきですが、あれは論点というか項目がたくさんあって、面倒くさいので省略。タバコ増税に関しては塩ジイがかなりヤル気のようですが。
2000年度の国内総支出は536兆円。消費税を3%に下げたとすると11兆円の税収減になります。一方、タバコの消費数量は年間3,400億本。現在の税率は1,000本あたり7,072円だそうですが、これを10,000円にするとどうなるか。1兆円の税収増です。ありゃりゃ。約40%の増税をして1箱あたり310円平均くらいになっても年間10兆円の財政赤字ですか・・・。シンガポールの日本人を見ていると1箱350円くらいだと喫煙者はあきらめずに吸い続けると思いますが、400円とかになるとたぶん消費数量が急減して増税を相殺しそう。ということは1,000本あたり12,000円の税金、つまり1.7兆円の増税がいいとこでしょうか。その後の景気回復後の消費税7%化を盛り込まないとムリですね、こりゃ。
|