2001年2月25日(日)

 中国四千年の歴史最大の遺産といえば足つぼマッサージですが(ウソ)、シンガポールも華人社会だけあってそこいら中にフットマッサージの店があります。私はこの一年間、一度もやってみた事がなかったのですが、1月下旬の中国正月の連休にタイのサムイ島に行った時に、タイ式のフットマッサージをしてもらってそれはそれは気持ちよかったので、この度出張者を市内観光に引きずり回す役目を仰せつかったついでに、中国式フットマッサージをすることにしました。

 中国式フットマッサージ、いわゆる足つぼマッサージといえば、よくテレビの旅番組でレポーターが体験して、痛さのあまりギャーギャー喚いているシーンがすぐ浮かびますが、あんなのはテレビ用の大袈裟な表現であって実際いくらなんでもそんなに痛いはずがない。現にこの私はタイ式だけど居眠りするほど心地よかった経験があるのだよ、フフフ。と高をくくっていたのだが、テレビのレポーターは大袈裟でも演技でもないということがハッキリわかりました。

 痛いなんてもんじゃない。死ぬほど痛い。それに比べりゃ歯の治療なんて赤子同然。右足がもうすぐ終わる時、心の底から安堵したのも束の間、これから左足もあるのだと気付いて気を失いかけた。しかもこっちが痛がるのをおばちゃんは嬉々として眺めていました。

 他の人は私ほど騒いでいなかったのだが、私の考察によるとそれはマッサージ師のパワーの違いでしょう。なぜなら私についたおばちゃんは、他のマッサージ師達と比べて歳も腕の太さも胴体の太さも確実に倍はありました。

 足裏には体中のつぼが集まっていて、足つぼマッサージで痛い人は、その痛いつぼにあたる体の部分が悪い証拠というのが定説ですが、私はどこが悪かったかというと上から順に、頭・目・首・肩・すい臓・腰・子宮と卵巣・膝ということでした。このうち、頭はお約束、子宮と卵巣はないのでいいとして、それを差し引いてもおばちゃんの言葉を借りれば「カラダぼろぼろネ」です。

 痛い思いをして、からだボロボロと言われて、そのうえお金を払うんですからまことに理不尽な話ですが、ちょっと摂生してからまた行ってみましょうかね。ちなみに終わった後は確かに足が軽くなった気がします。まあ、これも私の理論では、30分も痛めつけた後なんだからそれから開放されただけで心も体も軽くなるハズという相対論なんですが、それでも痛い部分よりは気持ちいい部分の方が多かったので、我こそはと思う方は是非お試しください。

2001年2月23日(金)

 潜水艦事故の査問委員会がまたもや延期になって、アメリカにはもはや正義はないのかと思ったその矢先、久々に車のタイヤ交換をしました。こっちにきてからは2回目になります。2回ともパンクが原因の交換だったので1本だけの交換ですみました。

 日本にいる時は最低でも年に2回は4本のタイヤ全部×2台を交換していたので、乗用車のタイヤ1本くらいはJAF並の手際とスピードで交換できるので、雪国暮らしの少ない周りの人からは大変おだてられて悪い気はしないのですが、以前と比べて腰の痛み方が格段に違う。とてもとても4本なんて交換できないと思いました。しかしおだてられてる手前、こんなのへっちゃらでっせ的な振る舞いをついついしてしまう自分がけなげで泣けてきますな。

 日本にいた時は14年間運転していて一度もパンクしたことはなかったのに、こっちでは1年間で2回。どういうわけかは知りませんがパンクを見かけることも多いし、そういうお国柄(?)なんですかね。そのせいか、スペアタイヤはテンパータイヤじゃなくてRVと同じように標準タイヤが装備されておりました。

 ところで、なんでテンパータイヤって言うんですかね?

2001年2月20日(火)

 日本の親にこのサイトのトップページのアドレスをメールで送ったのですが、それをクリックしてもどうもうまくページが開かなかったらしい。電話で話しながらあーだこーだ説明しても、相手の見ている画面が見えるわけじゃないのでなんとも掴み所がないんです。

 日本の両親やその他親戚に、孫やらなんやらの写真を見せるためのページを創ろうと思うのですが、そのような現状を思うとどうやってそこにアクセスさせるかが大きな問題です。画面のスクロールのしかたも3日前まで分からなかったんですが、スクロールバーのことを電話で説明しようとすると結構難しい。

 テレビ電話になればラクなのになあ、とも思ったんですが、考えてみたらPC画面を写す位置にカメラがないといけないので、カメラは受話器とは関係なく動く仕掛けでなくてはならない。そうなると受話器を持ちながらカメラも持ってPC画面を写し、さらにマウスを操作するという、かなり難易度の高い操作になるのでやっぱりダメか。それを思うと、いろんなお客さんを相手にするPCメーカー等のカスタマーサービスはたいしたもんですね。

2001年2月18日(日)

 当り前の話ですが、シンガポールでは雪が降りません。なにせほとんど赤道直下ですから。なかには赤道付近であってもキリマンジャロのように雪が降るところもありますが、この辺ではそれほど標高が高い所もないので、まさに天変地異でもない限り雪が降ることはあり得ないわけです。

 ところが、シンガポールにもなんと人工スキー場(もどき)が存在しました。Snow Cityという施設で、国内随一の工業地帯で名高いジュロン地区にあります。高低差はせいぜい10メートルそこそこで長さは30メートルくらい(どなたか三角関数で斜度を検証してください)の屁みたいなとこなのですが地域柄か大人気で、元旦に行ってみたら予約でいっぱいで入れなかった。

 入場は1日8回だったか、1時間ずつに分割されていて、1回の入場ではその1時間だけしか遊べないシステム。いくらなんでも1時間じゃ足りないよなあ、と思っていたら、タイヤチューブのソリ滑降オンリーのアクティビティとマイナス5度のナイスな温度設定のせいで15分で出たくなった。それでも子供達はすべり台(プラスチック製の大きいやつ)で飽きもせず遊んでいたので、途中1回の休憩を挟ませてもらって45分遊んで出てきたときには凍死寸前でした。かなり常夏仕様のボディーになったようです。

 タイヤチューブに混じって、マレー人のにーちゃんがスノボで降りてきたので、こんなとこにボードしに来るマニアがいるんだなと感心してたら、実は従業員でしかもボードはバインディング無しのビニール製だった。オイオイ。

 普通の服装で行ってもジャケットとブーツを貸してくれるので大きな問題はないのですが、約1名半ズボンで来てるおっさんがいて、さすがに5分で消えていました。

 ところで、これを書きながら安易に決めたのですが、シンガポールの名所案内のページを追加することにしました。まあ、何光年先になるか(それは距離だって)わかりませんが、画像があるのから追々アップしていきましょう。

2001年2月17日(土)

 泊りがけの出張の時はいつもそうしてるんですが、先日日本に出張した時もパソコンも持っていったわけです。昼間は仕事で使うし、夜もメールチェックと、どうせヒマなのでウェブでもブラウズしようと思って電話ケーブルも持っていきました。

 東京では会社の近くにあるパインヒル上野っちゅーホテルを定宿にしているのですが、前回は確かにあった客室のモジュラージャックが、今回の部屋ではついていなかった。満室で部屋のチェンジはできなかったので涙を飲んだ(大げさ!)のですが、ビジネスホテルを標榜しているくせに、一部の部屋だけにしかモジュラージャックが備えられていないとはなんともお粗末な話です。部屋の電話の線を抜いて、それで接続しようともしたのですが、交換機のせいかパソコンからは繋がらなかった。

 翌日は群馬で仕事だったので、熊谷(埼玉だけど)のチサンホテルに泊まったのですが、これまたジャックがない!それどころか、部屋から直接国際電話もかけられなかった。挙句の果てに20分ばかり使った国際電話で1万円も請求されました。文句を言っても単価が決まっていて利用記録がちゃんとあるのでどうにもならず、今度こそ涙を飲んじゃいました。これをボッタクリと言わずなんと言いましょう。

 思ったのは、日本ではiモードの爆発的普及やブロードバンドの普及など、ある意味では非常に進んだネット社会になっているけど、ごく日常生活の中の、あるいはビジネス上の道具としてネットを使うには電話料金の高さも含めて条件不足の部分が多いなということ。無線ネット接続の普及が逆に今回のホテルのような環境の放置を許しているのかもしれませんけど、それにしてもマーケットのニーズについていけないようなホテルは淘汰されて欲しいですな。

 まあ、早い話がむかついたんですわ。わっはっは。

 ちなみに、シンガポールの電話は国内通話はタダ同然で、日本への電話も私が契約している会社は1分間39セント(約26円)ととっても安いです。もっともブロードバンドのような高速じゃなくて33.6Kbpsですけどね。聞くところによると香港の域内通話は安い基本料金だけで、通話はまさにタダだそうです。

 1月の百貨店売上高が発表になって、雪の影響かまた減少、ってありましたが、この指標はいかがなものでしょう。消費の中心は確実に百貨店からコンビニや大型スーパー、100円ショップなどに移っている中、デパートの売上だけで消費が伸びた冷えたと判断するのは現実離れかなと思うのですけどね。

2001年2月14日(水)

 とうとう丸一年経ちました。シンガポールに着任してから。思い起こせばちょうど一年前の今日、大勢の仲間に見送られて成田空港を劇的に旅発つハズが、約二名だけの見送りになっちゃってまあそんなもんだろう、って飛行機の中で浴びるほどビールを飲んだのがまるで昨日のことのように思い出すところなのですが、酔っていたので思い出せません。

 でも到着したらちょうど今日のように暑かったのを覚えています。たぶん。それから一年、いろんなことがありました。例えば、・・・・・・・まあ言うほどいろんなことはなかったですね。それにしても、とある出来事を思い出して、いつ頃だったかなと思っても、いつも暑いので一体いつの事だったか非常に曖昧になります。来た当初、ひょっとしたらそうなるのかなと思っていた通りでした。

 ところでバレンタインデーですが、予想通りこっちではチョコレートをあげる習慣はありませんでした。昨日飲み屋(日本スタイルの居酒屋)に行ってバラの花をもらったのは非常に稀なケースなんでしょう。聞くところによると女性から男性だけじゃなくて、男性から女性へ贈り物をするのもありらしい。ホワイトデーはないんだから、バレンタインデーでどっちも済ますってことですかね。そういう点では日本の商業主義的イベント設定は実に上手く機能している。

2001年2月12日(月)

 歯医者に行ってきました。別に虫歯があるわけでもないので歯の清掃ということで行ったんですけど、これが死ぬほど痛かった。歯石落しに実に30分かかった。診断では歯の磨き方が悪すぎるとのこと。自分でもよく磨いているとは思っていなかったが、あれほどまでになっているとも思わなかった。幸い歯茎の内部までは侵されていないようだったので一安心ですが、今後の心掛け次第で取り返しのつかないことになるそうです。

 シンガポールではどんな医者にかかっているかというと、岡山県に本部のあるジャパングリーンホスピタルという法人が当地に進出していて、多くの日本人はここに行きます。そういえば関係ないけどパン屋のサンマルクも本部は岡山でした。このクリニックは1年前まではオーチャードタワーという、タイ人やフィリピン人の売春婦がたむろするディスコが多数入居する怪しいビルに入っていたのですが、今ではパラゴンというオーチャードの一等地にあるビルに入ってます。設備も一新してMRIまで完備しているというウワサ。ついでに歯医者部門も持っていて、今回はそこにお世話になったわけです。

 先生は日本人か、日本の大学を出たシンガポール人で、病状について日本語で説明できるので非常に助かります。例えば、同じ「痛む」にしても「シクシク」とか「ズキズキ」とかいろんな痛みがありますが、これを英語で表現するのはそれだけで具合が悪くなりそうな作業です。そんなわけで、もしシンガポールに来て具合が悪くなったらここに行けば安心です。ちなみにこのビルの向いにある高島屋には杉野クリニックというこれまた日本人のドクターがいます。医療費は日本よりは安いと思いますが、さすがに全額負担になるとキツイので海外旅行保険にはちゃんと加入しませう。